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第5回愛媛涙道フォーラム・第8回愛媛涙道手術手技研究会に参加してきました

11月26日(土)と27日(日)に松山市で開催された、第5回愛媛涙道フォーラム・第8回愛媛涙道手術手技研究会に参加してきました。
これまで毎年一回の開催でしたが、コロナ禍で2年間中止となっていたため、今回3年ぶりの開催となりました。

 26日の涙道フォーラム
 涙道のバイパス手術である、涙嚢鼻腔吻合術には,

①目と鼻の間の皮膚を切開して、皮膚の外から行う鼻外法、と、
②皮膚を切開しないで、鼻の中から行う鼻内法、の2つの方法があります。

②の鼻内法は、副鼻腔炎(いわゆる蓄膿症)の手術のような耳鼻科の手術に近いことから、この手術を多数手がけておられる耳鼻科の先生もおられます。徳島市の大櫛耳鼻咽喉科の大櫛哲史先生もその1人で、 26日の涙道フォーラムでは、大櫛先生による『安全に鼻内涙嚢鼻腔吻合術を行うための手術解剖学』という特別講演がありました。
鼻(鼻腔や副鼻腔)の解剖・構造に精通しておられる耳鼻科の先生の立場から、涙嚢鼻腔吻合術鼻内法を安全に行うための知識や対策についてご講演いただいたことは、とても参考になりました。

我々が 手術をするうえで、ここまでなら安全という境界を知っておくことが大切ですが、今回の講演では、一歩踏み込んで、危険とされる領域までを一度見て確認したうえで、危険領域に入らないよう手術操作を行う、という考え方を示されました。
われわれ眼科医がこれまでに踏み込んだことのない領域を、写真や動画で多数示していただいたことは、とても新鮮でたくさんの学びがありました。

■27日の涙道手術手技研究会
27日の涙道手術手技研究会では,例年のように、
①涙嚢鼻腔吻合術鼻外法,②涙嚢鼻腔吻合術鼻内法,③涙管チューブ挿入術,の
3グループに分かれて手術の実習を行いました。

同じように涙道を学ぼうとしている先生方とリアルでお会いして、親睦を深めたり情報交換をしたりすることができたことも貴重な経験でした。
今回得た知識や情報を今後の診療に役立てていきたいと思います。