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日本涙道・涙液学会で発表をしました

2022.8涙道学会

7月9日(土)、10日(日)に、広島市で開催された全国学会、第10回日本涙道・涙液学会で、「新型コロナウイルス感染症流行期における涙道手術」という演題を発表しました。
この学会は、①日本眼感染症学会、②日本眼炎症学会、③日本コンタクトレンズ学会、④日本涙道・涙液学会、という、4つの眼科全国学会による、『フォーサム2022せとうち』という名前の合同学会の中の一つです。

発表では、新型コロナウイルス感染症の流行期においても安全に涙道手術を行うために、当院で行っている感染防止対策と手術実績を紹介しました。

 

当院の手術実績は次の通りです。
■ 当院では、新型コロナウイルス対策をとったうえで、令和2年11月から涙道手術を行っており、令和3年6月までの20か月間で、合計71件の手術を行いました。
■ これらの中には、緊急の対応が必要な疾患も含まれています。

同じことで苦労しておられる先生は多く、そうした先生方から当院の方法に好評価をいただきました。
また発表の後で直接質問をしにきて下さった先生もあり、そのコミュニケーションを通じて、さらに参考となる材料も得られました。

コロナ禍のため、オンラインでなく現地開催での学会は3年ぶりでしたが、専門分野を同じくする先生方が全国から集まってこられたので、旧知の先生方と久しぶりに顔を合わせ、また発表を通じて初めてお会いする先生ともお話をすることができました。
日々の診療に役立つ知識を得るなど有意義で、また数々の情報交換をすることができた時間でもありました。

学会プログラム学会プログラム


当院の具体的な感染防止対策は次の通りです。

■ バイパス手術(DCR)は、鼻の中から行う鼻内法を避け、皮膚を切開して行う鼻外法で行う。
■ チューブ挿入術では、鼻の中の操作を必要としない方法で行う。
■ 手術室に入る人数を最小限にする。
■ 手術に関わるスタッフ全員が、サージカルガウン・サージカルグローブ・フェイスシールド・N95マスクを着用する。
■ 飛沫やエアロゾルを発生させる手技を避け、手術室に入る人数を最小限とする。
■ 飛沫やエアロゾルを発生させる手技を止むを得ず行うときは、これらを吸引するための器械「体外バキューム」を併用する。
■ 外来での涙道の検査や処置の際にも「体外バキューム」を併用することで、検査や処置をより安全に行うことができる。

この収穫を今後の治療に存分に活かしていきたいと思います。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

学会会場会場となったリーガロイヤルホテル広島