1月27日(土)、28日(日)に、東京国際フォーラムで開催された第46回日本眼科手術学会に参加してきました。
当学会にて保手浜眼科の1つの試みが注目を浴びました。
■涙道手術に使う色素について
涙道手術の際に,皮膚に切開の目印を書いたり,涙道の中(特に涙嚢の内面)を染めて見やすくしたりするために,色素を使うことがあります。
しかしこれまでに眼科だけでなく、手術をする他の科でも最も広く使われていた,ピオクタニンという色素に発がん性がある可能性が最近分かってきたため,令和3年12月に厚生労働省から,令和4年3月に日本眼科学会・日本眼科医会から、ピオクタニンは使わない方がよいという通達が出されました。
このようないきさつがある中で,今回の涙道手術に関する発表の後の討論で,ピオクタニンに代わる色素をどう選び,どのように入手したらよいのか,ということが話題になりました。
当院では,先の通達を受けて,迅速に代替品を調べ,令和4年10月から全面的に安全な色素に切り替えていましたので,発表後の討論の中で,当院で使っている代替品を紹介しました。
このような当院の試みには、結果的に多くの先生に注目していただくことになり,討論の時間が終わった後にも、当院のこの方法に対する質問が続きました。
今回の学会での収穫はまだほかにもたくさんあります。
当院では、常に最先端の知識とスキルを学び、研鑽を積み、日常の診療に活かしていきたいと思っております。