眼疾患

赤ちゃんの涙道にやさしい先天鼻涙管閉塞の治療(第2回)

前回のブログで、赤ちゃんの涙目(先天鼻涙管閉塞・新生児涙嚢炎)がどうして起こるのか、ということと、先天鼻涙管閉塞には自然治癒の可能性があるため、すぐには処置を行わず、経過をみることが多い、ということをご説明しました。

しかし、赤ちゃんがある程度大きくなっても自然治癒がみられないときには、眼科医による治療が必要です。
今回は、眼科医が行う、先天鼻涙管閉塞の一般的な治療法についてご説明します。


3.先天鼻涙管閉塞の治療(つづき)

涙道プロービング」という処置は、先天鼻涙管閉塞を開放する代表的な治療法です。
古い言い方で、「涙道ブジー」ということもあります。
「涙道プロービング(または涙道ブジー)」という治療では、「ブジー」とよばれる金属製の棒状の器具を、涙道の入口である涙点から挿入し、慎重に涙道をさぐっていって、閉塞している部分(下部開口の膜状の閉塞)を「ブジー」の先端で開放します

涙道プロービング(図2) 涙道プロービング


涙道プロービングをどの時期に行うのがよいのか
、ということについては、眼科医の間でもいろいろな意見がありますが、当院では、基本的に6か月から1歳までの間に治療することをお勧めしています。
しかし、症状の程度やからだの条件などによっては、この通りでない方がよいこともありますので、当院では、一人一人の状態をみて、最も適した時期を決めています

ブジー」は、金属でできた棒状の器具で、その先端は針のようにとがっているのではなく、丸くなっています(図3)。

 

ブジー(図3) ブジー

 

前回のブログの冒頭で紹介したお母さんは、「先のとがっていない、金属製の棒状のもの」ということから、「ブジー」を「針金」にたとえた説明をどこかで聞かれたか読まれたのではないかと思いますが、「針金」という言葉から、大工道具のようなものを想像されたのかも知れません。
だとすると、こんな荒っぽいものを通すなんて、と不安になられるのも無理はありませんね。

「ブジー」という器具は、先端はもちろん、全体にわたって、その表面は涙道を傷めないようにとてもなめらかに仕上げられていますので、どうぞご安心下さい。


当院で行っている治療法
については、次回のブログでご説明します。