眼疾患

赤ちゃんの涙道にやさしい先天鼻涙管閉塞の治療(第3回)

前回のブログでは、先天鼻涙管閉塞の一般的な治療法についてご説明しました。

今回は、保手浜眼科で行っている治療法についてご説明します。
治療法や治療器具に、当院独自の工夫があります。


4.当院オリジナルの治療法(加圧通水
涙道プロービング」の前には、必ず「涙道通水検査」を行って、涙道が開通しているのか閉塞しているのかを調べます。
開通している場合には、洗浄液が逆流することなく入っていき、赤ちゃんの鼻またはのどから流れ出ます
一方、閉塞している場合には、洗浄液が涙点から逆流してきます
涙道が閉塞している場合には涙嚢が拡張していることが多いので、洗浄液を注入すると涙嚢がさらに膨らみます。

涙嚢が膨らんだ状態で涙嚢部を強く押さえると、水圧で鼻涙管下部開口の閉塞が開放できることがあります。
当院では、これを治療法の一つとして積極的に行っており、この方法を「加圧通水」と呼んでいます。
加圧通水」は当院オリジナルの治療法です。

涙嚢・鼻涙管内に,「ブジー」のような金属製の硬い器具を全く入れない方法なので、硬い器具によって涙道内を傷める危険性が皆無であり、きわめて安全な方法といえます。


5.当院オリジナルの器具(
ブジー型洗浄針
当院での治療は、まず全例に「加圧通水」での開放を試みます。
「加圧通水」で開放に至らなかった場合は「涙道プロービング」を行います。

涙道プロービングの際には、当院オリジナルの器具である「ブジー型洗浄針(バンガーター・保手浜針)」を用います(図4)。

 

Bangerter-保手浜針

(図4) 当院オリジナルのブジー型洗浄針(バンガーター・保手浜針)

 

当院オリジナルのブジー型洗浄針には、赤ちゃんの涙道をできる限り傷めないで、より効果的な治療を行うための工夫がたくさん込められています。
次回のブログでは、オリジナルの器具に込められた工夫についてご説明したいと思います。
最終回をどうぞお楽しみに。